FL, MZL
濾胞性リンパ腫,辺縁帯リンパ腫

MM
多発性骨髄腫

CML
慢性骨髄性白血病

PTCL
末梢性T細胞リンパ腫

ATLL
成人T細胞白血病・リンパ腫

MDS
骨髄異形成症候群

検査・診断の流れ

PTCLなど悪性リンパ腫では、病理組織学的所見に基づき確定診断を行う。病理診断では、フローサイトメトリー(FCM)や免疫染色による免疫形質検索、染色体検査や遺伝子検査など、また、ALK陽性ALCLを疑う場合には、ALK遺伝子領域を挟んだプローブを用いたFISH検査を用いて総合的に判断する。 ただし、症例によっては病理組織学的所見のみでは診断が難しい一方、疾患に特徴的な臨床症状や血液検査所見などがみられる場合があるため、病理組織学的所見とこれらの所見を組み合わせて診断することが望ましいとされている1)

病理所見

PTCL-NOSでは、腫瘍細胞の大きさが小型のものから大型のもの、また淡明細胞(clear cell)やホジキン様巨細胞を含むものがみられる2)。AITLの腫瘍細胞は淡明細胞の出現が特徴的で、その出現パターンは孤立散在性~びまん性とさまざまであり、数個から十数個程度の集塊を形成することが多い2)。ALCLの腫瘍細胞の形態は多様性に富み、大型で円形あるいは楕円形核に加え、腎臓様あるいはドーナツ様などと表現される特異な核形を示す細胞がみられる。また、巨核あるいは花冠状の多核細胞がみられることもある2)

  1. ^坂田(柳元)麻実子: medicina. 2015; 52: 2115-2119.
  2. ^直江知樹 他編: WHO血液腫瘍分類 改訂版~WHO分類2017をうまく活用するために~, 医薬ジャーナル社, p350-363, 2018

2023年10月作成

承認番号:2017-JP-230000813