再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫に対するレブラミドの用法及び用量は「通常、成人にはレナリドミドとして1日1回25mgを連日経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。」です。
投与スケジュールはこちらをご参照ください。
腎機能障害患者では、レブラミドの血中濃度が上昇することが報告されているため、投与量及び投与間隔の調節を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意してください。
腎機能に障害のある患者にレブラミドを投与する場合は、下表に示すクレアチニンクリアランス(CLcr)値を参考値としてレブラミド投与量及び投与間隔の調節を考慮してください。
血小板減少又は好中球減少が発現した場合には、下図を参照しレブラミドの休薬等を考慮してください。
再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫に対する治療では、感染症や腫瘍崩壊症候群の予防のために併用薬を用いることがあります。
感染症
国内臨床試験aでは、原疾患に起因する免疫力の低下による日和見感染症や真菌感染症の予防として、ST合剤および内服抗真菌剤が投与されました。
a: ATLL-002試験
腫瘍崩壊症候群(TLS)
治療による腫瘍崩壊症候群*を予防するため、国内臨床試験bではレブラミド投与開始から少なくとも7日間は、アロプリノールの投与と経口補液が行われました。b: ATLL-001およびATLL-002試験 TLS高リスク疾患では、がん化学療法用尿酸分解酵素製剤(ラスブリカーゼ)などを用いることもあります1)。
- 腫痬崩壊症候群:化学療法などにより腫瘍細胞が急激に死滅(崩 壊)すると、大量の核酸、リン酸、カリウムが血中に放出され、高尿酸血症、高リン
酸血症、高カリウム血症などを発症し、重篤な不整脈や急性腎不全が起こることがあります。
b: ATLL-001およびATLL-002試験
1) 腫瘍崩壊症候群(TLS)診療ガイダンス, 日本臨床腫瘍学会編. 金原出版, 2013; 25-31.
国内臨床試験(ATLL-001およびATLL-002試験)での発現状況
国内第Ⅰ相試験(ATLL-001試験)および国内第Ⅱ相試験(ATLL-002試験)において、腫瘍崩壊症候群は認められませんでした。
〈レブラミド 承認時評価資料〉