国内第Ⅱ相臨床試験(ATLL-002試験)の論文発表されたデータをご紹介します。
1) Ishida T, et al. J Clin Oncol. 2016;34:4086-4093.
2)社内資料:レナリドミドの国内第Ⅱ相臨床試験(再発又は再燃の成人T細胞白血病リンパ腫)
3) Tsukasaki K, et al. J Clin Oncol.2009; 27:453-459.
ATLL-002 試験はセルジーン株式会社(現 ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)の資金提供によりレブラミド開発治験として実施され、この結果を報告した論文1)の著者らは、セルジーン株式会社(現 ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)及び Bristol-Myers Squibbの社員や指導料などの謝金を受領したものを含みます。
再発又は再燃の成人T細胞白血病リンパ腫患者におけるレブラミドの有効性及び安全性を検討する。
化学療法治療歴がある再発又は再燃の成人T細胞白血病リンパ腫患者*1 26例
多施設共同非対照オープンラベル試験
レブラミド25mgを1日1回連日経口投与し、原疾患の増悪(病勢進行[PD]又は再発[RD])、忍容できない有害事象の発現、他の理由による治験薬の投与中止、もしくは治験薬が当該対象疾患を適応とした承認を取得するまで投与を継続した。投与中止又は終了28日後に検査・観察を実施した後、最終患者の登録から少なくとも5年間、二次発がんの情報及び生死情報を収集することとした。
奏効割合(ORR; 部分奏効[PR]以上を示した患者の割合)*2
無増悪生存期間(PFS)、無増悪期間(TTP)、奏効持続期間(DoR)、病勢コントロール割合(DCR; 病勢安定[SD]以上の効果を示した患者の割合)、全生存期間(OS)、安全性
主要評価項目
効果安全性評価委員会(ESEC)による中央判定で奏効割合(PR以上の奏効を示した患者の割合)とその正確95%信頼区間を算出した。また、奏効割合の仮説[H0(帰無仮説):奏効割合≦5%、H1(対立仮説):奏効割合 >5%]に対して、1標本二項片側正確検定を実施しp値を算出した(有意水準:片側0.05)。
また、治験責任医師判定による奏効割合も算出した。サブグループ解析として、年齢(<65歳、≧65歳)、性別の評価が事前規定されていた。治験薬が投与された患者全員が投与開始後少なくとも1回の効果判定を実施又はその前(投与開始後8週経過より前)に中止した時点以降にデータをカットオフして解析を実施した。
副次評価項目
PFS、TTP、DoR、OSはKaplan-Meier法を用いて解析した。さらに、病勢コントロール割合(SD以上の効果を示した患者の割合)とその正確95%信頼区間も算出した。サブグループ解析として、年齢(<65歳、≧65歳)、性別の評価が事前規定されていた。
2014年11月20日(主解析)
*1
急性型、リンパ腫型及び予後不良因子を有する慢性型の患者
*2
国際合意で提唱された規準3)を参考に設定した規準に基づき、効果安全性評価委員会(ESEC)が中央判定を行った
特に記載がない限り、n(%)
*
mLSG15+モガムリズマブ 2例、モガムリズマブ+ソブゾキサン+エトポシド 1例を含む
Reprinted with permission. ©2016 American Society of Clinical Oncology. All rights reserved.
Ishida T, et al.: J Clin Oncol 34(34), 2016: 4086-4093.