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レブラミド5mg投与は5番染⾊体⻑腕部⽋失を伴う⾻髄異形成症 候群において承認外の⽤法・⽤量ですが、 本試験はレブラミドの承認申請資料として評価されているため紹介します。
海外第III相臨床試験(MDS-004試験) の論文発表されたデータをご紹介します。
レブラミド療法とプラセボの赤血球輸血依存からの離脱率(連続26週[182日]以上)を比較・検証する。
多施設共同ランダム化プラセボ対照3群二重盲検比較試験。レブラミド5mg群、レブラミド10mg群あるいはプラセボ群に無作為に割付け、病勢進行または再発まで継続した。
レブラミド:
1サイクルを28日間とし、各サイクルでレブラミド5mgを1日1回連日投与、あるいは10mgを1日1回21日間連日投与した後、プラセボを1日1回7日間連日投与
プ ラ セ ボ :
1サイクルを28日間とし、各サイクルで1日1回連日投与
赤血球輸血依存からの離脱率(連続26週以上)(IWG2000基準改変)
赤血球反応(IWG2000およびIWG2006基準)、赤血球輸血依存からの離脱の起点までの期間・持続時間(IWG2000基準)、細胞遺伝学的反応(IWG2000基準)、全生存期間、急性骨髄性白血病(AML)への移行率、安全性、健康関連QoL
主要評価項目
二重盲検期中に後述の2条件を満たした場合、改善反応がみられたとした(二重盲検期の投与開始16週後に赤血球マイナー反応以上を示す、二重盲検期で連続26週間[182日]以上赤血球輸血依存から離脱する)。赤血球輸血依存からの離脱率(連続26週[182日]以上)はInternational Prognostic Scoring System(IPSS) 分類の層(0、> 0)を調整したCochran-Mantel-Haenszel(CMH) 検定を用いて解析した (有意水準:両側0.025)。過誤率を補正するために、ステップワイズのmodified Bonferroni法を用いた。サブグループ解析として血中エリスロポエチン濃度(≦500mlU/mL、> 500mlU/mL)、細胞遺伝学的異常(IPSSスコア0、> 0)の評価が事前規定されていた。なお、継続投与期でも評価した。
副次評価項目
赤血球輸血依存からの離脱率(連続8週[56日]以上)はIPSS分類の層(0、> 0)を調整したCMH検定を用いて解析した。赤血球反応、細胞遺伝学的反応にはMantel-Haenszel解析を用いた。また、赤血球輸血依存からの離脱持続期間の分析にはKaplan-Meier解析を用いた。血中Hb濃度のベースラインからの変化、QOLの変化の分析にはANOVA解析を用いた。
2008年6月26日
1)
Fenaux P, et al. Blood. 2011; 118: 3765-3776.
2)
社内資料:レナリドミドの外国第Ⅲ相臨床試験(骨髄異形成症候群)<承認時評価資料>
海外第Ⅲ相臨床試験(MDS-004)は米国Celgene社(現 Bristol-Myers Squibb)の資金提供によりレブラミド
開発治験として実施され、この結果を報告した論文1)の著者らは、
米国Celgene社(現 Bristol-Myers Squibb)の社員や指導料などの謝金を受領したものを含みます。
* プラセボ群2例(3.9%)、レブラミド5mg群2例(4.3%)、レブラミド10mg群3例(7.3%)で
+2以上の細胞遺伝学的異常
1)Fenaux P, et al. Blood. 2011; 118: 3765-3776. より改変
4.効能又は効果(抜粋)
5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群
5. 効能又は効果に関連する注意 (抜粋)
<5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群>
5.2 国際予後判定システム(International prognostic scoring system:IPSS)によるリスク分類の中間-2リスク及び高リスクに対する有効性及び安全性は確立していない。
6. 用法及び用量(抜粋)
<5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群>
通常、成人にはレナリドミドとして1日1回10mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。