大学時代はスキー部の選手

岡山大学医学部に入学され、大学時代はどのように過ごされましたか。

前田

スキー部に入って、熱心に練習していました。中学時代は野球部に入ったのですが、入部の時期が遅かったため、同級生がすでにうまくなっていて追いつけず、辞めてしまったのです。高校時代は部活をしなかったので、大学では皆がやったことのないスポーツをやりたいと思って、スキー部に入りました。同級生とスタートラインが一緒だったので、やる気が出ましたし、面白かったですね。もともと短距離走が得意だったせいか、スキーも比較的すぐに乗れたんです。

医学部の大会は西日本と東日本に分かれていて、西日本の大会では金沢大学や富山大学など雪国のチームのほうが強く、岡山大学は弱かったのですが、それでも頑張って練習していました。今でも趣味として、年に1、2回はスキーに行っています。

スキーにはまると、しょっちゅう行きたくなりますね。

前田

そうなんです。だから、大学時代はスキーばかりやっていました。岡山大学のスキー部は主に信州で練習していたのですが、信州まで行って1泊2日というわけにはいかないので、1回行くと5日とか、長いと2週間くらいの滞在になりました。昔は授業のカリキュラムがおおらかだったので、冬休みも含めて何週間も信州に行っていました。臨床実習のときもサボって行っていましたので、あまり真面目な学生ではなかったですね。

競技スキー部はポールを張るので、一般のスキーヤーの多いところは行きにくく、少しマイナーなスキー場に行くことが多いのですが、戸狩、木島平や志賀高原などにも行きました。スキーはまったくの個人競技で、1人のタイムトライアルです。整地して氷のように硬い斜面を滑走するのですが、攻め過ぎて転倒するとタイムアウトになるので、ミスができない。攻め過ぎず、守り過ぎずというぎりぎりのところで滑る厳しいスポーツです。スタートハウスの前は急角度になっているので、スタート台に立つと向こうが見えないほど落ちる感じで、気合が要るんですよ。

スキーの道具にもこだわりがありましたか。

前田

スラローム(回転)はロシニョール、大回転はダイナスターやブリザード。そういう銘柄が好きだったですね。私は急斜面に並んだ旗門をパタパタとなぎ倒しながら滑り降りる回転が好きでした。でも、表彰台に上ったことはないです。次のシード権を獲れる入賞まででしたね。

夏はスキーができないので、ニュージーランドまで練習に行ったこともあります。ホームステイのような感じで3週間くらい滞在して、現地在住の日本人プロレーサーにコーチしてもらいました。それが初めての海外旅行だったので、非常に印象深かったですね。海外に行くことのハードルが低くなったように思います。留学したいという気持ちも、そのころに芽生えたような気がします。