打算的に方向性を選ばず、
やりたいことにチャレンジして欲しい

趣味や、特技はありますか。ワインがお好きな先生が多いようですが。

黒田

僕は昔から固有名詞を覚えるのが苦手で、7文字以上のカタカナって、覚えられないタチなのですよ。だから、ワインを飲むのは好きですが、名前なんか長くてまず覚えられません(笑)。店も覚えられないですよね。後輩たちがしっかりしていて、連れて行ってくれるのでいいのですが。でも、分子遺伝学はできるのですね。遺伝子の名前は長くても4文字か5文字ぐらいですし、血液の病気もM3なんか2文字ですよね(笑)。スポーツも本当は好きなのです。特にチームプレーが好きなので、小学生のころから野球やサッカーをやっていましたし、留学中も毎週サッカーをやっていたわけですが、大人になったら、難しいですよね。最近は動かないで、スポーツ観戦くらいですね。

血液内科をめざす若手医師にひとことメッセージをお願いします。

黒田

科を問わず、若手医師に言っているのは、あまり打算的に方向性を選ぶなということです。血液内科でなくても、「ここで頑張ってみようかな」と純粋に思えたところに、まず素直に進むほうがいいと思うのです。大変かもしれないとか、生活がどうだとか考えずに、チャレンジしてほしいと思います。頑張るだけ頑張ってみて、どうしても続けられない生活上の事情が生じたり、限界が来たら、考え直せばいいだけです。医師にも人生があるし、修行じゃなくて仕事なので。若い頃に、これは同じ研究室の上司に、「君の仕事の仕方は修行みたいだ」と言われて、ハッと気づいたことがあるんです。留学が決まった時に、「このままだと修行僧のような人生になるから、留学に行くのはいいことだと思う。文化の違う人をたくさん見ておいで」と言われたのです。医師の人生もあっと言う間です。素直な気持ちで選んだ選択が必ずしもうまくいくとは限りませんが、それをしないで「あの時、やっておいたらよかったな」と後悔するほうがつらいと思いますね。