FL, MZL
濾胞性リンパ腫,辺縁帯リンパ腫

MM
多発性骨髄腫

CML
慢性骨髄性白血病

PTCL
末梢性T細胞リンパ腫

ATLL
成人T細胞白血病・リンパ腫

MDS
骨髄異形成症候群

2020.05.15

2020.03.30

イストダックスの薬液調製法

投与量の算出


イストダックスは14mg/m2 (体表面積)で投与します。

*患者さんの状態により適宜減量してください。

点滴静注前の確認

投与当日の流れの例

  • 4時間かけて点滴静注するため、患者さんに事前にトイレに行ってもらってください。
  • 制吐剤などを事前投与をする必要がある場合は伝えてください。
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投与スケジュール

イストダックスの投与は28日を1つの治療期間(サイクル)として以下の治療を行います。

  • サイクルのd1に投与を行い、その後はd8、d15に投与を行ってください。
  • d15の投与が終わった後はd28まで休薬します。
  • 1サイクル目が終了したら、2サイクル目というように治療を繰り返し行います。
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イストダックスの調製・投与方法

溶 解

1 調製の準備

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イストダックスの調製には、イストダックス点滴静注用10mgバイアル、専用溶解用液2.2mLバイアル、日局生理食塩液(500mL)を用います。

※イストダックスはガラスバイアル及び汎用される点滴バッグ(ポリ塩化ビニル製、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂製、ポリエチレン製)で有効成分の減少は認められていません。

2 専用溶解用液の抜き取り

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シリンジを用いて専用溶解用液2.2mLを正確に抜き取ります。

※必ず無菌的に操作してください。
※専用溶解用液はプロピレングリコールと無水エタノールの混合液です。調製時の損失を考慮して2.4mL充填しています。

3 専用溶解用液の注入

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イストダックスのバイアルに、抜き取った専用溶解用液2.2mLを全量注入します。

※ゆっくりと注入してください。
※調製時の損失を考慮し、1バイアル中に11mgの原末が入っているため、溶解液は5mg/mLになります。

4 イストダックスの溶解

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澄明で均一な液になるまで、静かに円を描くようにバイアルを回して十分に溶解します。

※ゆっくりと泡立てないように注意してください。
※振り混ぜない(振とうさせない)でください。
※本剤に専用溶解用液を注入した直後は粉末が液面に浮遊します#
※粉末が液中に沈降したことを確認してください。その後静置させずに、液が澄明で均一になるまで十分に溶解させてください。
※専用溶解用液で溶解後、8時間以内に使用してください。
※未使用の調製後溶液及び使用後の残液は廃棄してください。
#本剤の専用溶解用液はプロピレングリコールを含有しており粘稠性が高いため粉末が沈降しづらくなっています。

溶 解

5 イストダックスの抜き取り

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患者さんの体表面積から調製液量を計算し[14mg/m2(体表面積)]、イストダックス溶解液を抜き取ります。(投与量の算出を参照)

6 イストダックスの希釈

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抜き取ったイストダックス溶解液を日局生理食塩液(500mL)で希釈します。

※患者さんの状態により適宜減量してください。

7 調製した点滴液の確認

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希釈後の点滴液に不溶性の異物がないことを目視により確認し、速やかに使用します。

8 イストダックスの投与

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4時間かけて点滴静注をしてください。

※点滴静注用としてのみ用い、急速静注は行わないでください。
※やむを得ず保存をする場合は室温で保存し、24時間以内に投与終了してください。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

14.1.1 本剤は専用溶解用液に溶解して使用すること。

14.1.2 溶解方法

本剤は専用溶解用液2.2mLで溶解したときに5mg/mLとなる。

  1. 専用溶解用液はシリンジを用いて無菌的に必ず2.2mL抜き取り、   
    その全量をゆっくりとバイアル内に注入する。
  2. 専用溶解用液を注入した後、直ちにバイアルを澄明で均一になるまで、   
    ゆっくりと泡立てないように静かに円を描くように回して十分に溶解させる   
    (振り混ぜないこと)。
  3. 専用溶解用液で溶解後、8時間以内に使用すること。
  4. 本剤投与時には投与量に合わせ、無菌的に必要量をシリンジで抜き取り、   
    日局生理食塩液500mLで希釈し、希釈後は速やかに使用すること。   
    なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、24時間以内に使用すること。   
    未使用の調製後溶液及び使用後の残液は廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

14.2.1 本剤は点滴静注用としてのみ用い、急速静注は行わないこと。

14.2.2 本剤は4時間かけて点滴静注すること。

当該製品の使用に際しましては、
添付文書をご覧くださいますようお願い申し上げます。